
ヘアカタログに載せてある髪型を指定して「ヘアカタログのこんな髪型にお願いします。」と頼んで、カットが終わって(少し違ったかな~)と思った事ないですか?
そう感じるのは、髪質だったり毛量の違いも関係ありますが、実は顔の形・輪郭・顔のパーツにも関係あります。今回は、それぞれの輪郭について、どんな髪型が似合うかを調べてみたいと思います。
輪郭の種類
顔の輪郭は色々あります。大まかに区別し、「丸型・面長・ホームベース・逆三角型」の四つに分けて特徴を調べていきます。今回は「卵型の輪郭」は似合わせの幅が広いので省略します。また、それぞれの輪郭で「バランスをよくするシルエット」「タブーなシルエット」を調べてみました。
丸顔の特徴

特徴:頬の幅が広く、あごも丸みがあり、顔全体が横に広がって見える
丸顔をカバーするシルエットとタブーなシルエット
丸顔の男性は、顔の横幅が強調されやすいため、縦のラインを意識したシルエットが効果的です。トップに高さを出し、サイドはタイトに抑えることで、顔が引き締まりシャープな印象に。一方、横にボリュームが出るスタイルや重たい前髪はNG。丸みが強調され、顔が大きく見えてしまいます。前髪は軽く流す、または上げるのがポイントです。
✅ 似合う髪型のポイント:縦ラインを強調して、シャープに見せる!
- アップバング
おでこを出して縦のラインを意識。清潔感&爽やかさも演出。 - ツーブロック+トップ長め
サイドを短く、トップに高さを出すことで顔が引き締まる。 - ショートモヒカン
中央に高さを出して立体感をプラス。ビジネスマンにも好印象。 - センターパート
顔の横幅をカバーしつつ、大人の落ち着きを演出。 - 軽めマッシュ(前髪を分ける)
前髪に抜け感を出して丸顔の広がりを抑える。
❌ 避けたい髪型:横のボリュームが目立つスタイル
- 重たいマッシュルームカット
- 横広がりのパーマスタイル
- 前髪重めのパッツンスタイル
- ボブっぽい長めのスタイル
ワンポイントアドバイス:
トップに高さ、サイドはタイト。ヒゲで輪郭にシャープさを加えるのもおすすめ。
面長の顔の特徴

特徴:顔の縦の長さが強調され、すっきりした印象
面長をカバーするシルエットとタブーなシルエット
面長の男性には、縦の長さを強調しない横に広がりのあるシルエットが効果的です。前髪を下ろしたり横に流したりして、顔の長さをカバーしましょう。サイドに程よいボリュームを持たせるとバランスも◎。逆に、アップバングやトップに高さを出すスタイルはNG。顔がさらに縦長に見えてしまいます。髪型は“縦を抑えて横に広げる”が鉄則です。
✅ 似合う髪型のポイント:サイドにボリューム+前髪で縦ラインを緩和!
- 前髪ありマッシュ
縦ラインをカバー。サイドにボリュームがあるとバランス◎ - 七三分け(前髪を下ろす)
フォーマルな印象を与えつつ、縦の強調を軽減 - ソフトツイスト・ゆるめのパーマ
サイドに動きが出てバランスよし。トップは立ち上げすぎないのがコツ。 - ダウンバング(横流し前髪)
額を隠して面長感を和らげ、ナチュラルな印象に。
❌ 避けたい髪型:縦のラインを強調するスタイル
- アップバング(額全開)
- モヒカン・リーゼント
- タイトすぎる坊主スタイル
- 額を出すセンターパート
ワンポイントアドバイス:
前髪は下ろすか横に流し、トップは控えめに。メガネやヒゲの調整も効果的。
ホームベース型の顔の特徴

特徴:エラが張っており、あごのラインがしっかりしている。男らしさがある反面、硬い印象になりやすい。
ホームベース型をカバーするシルエットとタブーなシルエット
ホームベース型の男性はエラが張って骨格がしっかりしているため、丸みのある柔らかいシルエットで角をぼかすのがポイントです。マッシュやニュアンスパーマなどでサイドに動きを出し、シャープさを和らげましょう。逆に、角刈りやフェードカットなど直線的で硬いスタイルはNG。エラの張りが強調され、ゴツく見える原因に。全体的に丸みを意識すると、やさしい印象に仕上がります。
✅ 似合う髪型のポイント:角をぼかし、やわらかさをプラス
- マッシュショート
丸みのあるフォルムでフェイスラインをカバー。 - ニュアンス系ミディアムパーマ
動きとやわらかさをプラス。男らしさを残しつつ柔和な印象に。 - ツーブロック(サイドに動きをつける)
サイドの動きでエラをカバーし、全体のバランスが整う。 - ラウンドシルエットのスタイル
自然な丸みが顔の角ばりを中和。
❌ 避けたい髪型:シャープすぎる or 骨格を強調するカット
- 角刈り・フェードカット
- サイドを刈りすぎたショートヘア
- ストレート&シャープなラインのスタイル
ワンポイントアドバイス:
フェイスラインが強調されないよう、柔らかな質感や動きを意識するのがポイント。
逆三角型の顔の特徴

特徴:額が広く、あごが細め。スマートな印象だがバランスが取りにくいことも。
逆三角型をカバーするシルエットとタブーなシルエット
逆三角形型の男性は額が広くあごが細いため、トップに高さを出しすぎず、前髪で額を程よくカバーするシルエットがおすすめです。マッシュや軽めのサイドパートで横にボリュームを持たせると、顔全体のバランスが整います。逆に、オールバックやセンターパートで額全開にすると、上半分が目立ちすぎて不安定な印象に。トップは抑え気味に、前髪でおでこを隠すのがポイントです。
✅ 似合う髪型のポイント:額をカバーしつつ、あごの細さを中和!
- 前髪ありナチュラルマッシュ
額の広さを隠し、全体のバランスが取れる。 - ウェーブ系ミディアムパーマ
横への広がりで安定感アップ。トップに高さは出しすぎない。 - 七三分け(前髪やや下ろし)
額を部分的に隠して、顔の上半分をコンパクトに。 - 軽めのサイドパート
スマートな印象を残しつつ、顔型を自然に補正。
❌ 避けたい髪型:額・あごの特徴を強調しすぎるスタイル
- オールバックやアップバング
- 額全開のセンターパート
- トップに高さを出しすぎるスタイル
ワンポイントアドバイス:
額をカバーする髪型が基本。軽やかな動きとサイドボリュームで安定感を出しましょう。
輪郭にはインナーラインとアウトラインがある
顔のシルエットをつくる輪郭には、インナーラインとアウトラインがあります。顔のインナーラインとは、前髪のラインから顔周りのラインのことを示します。前髪を短くしたり長くし顔の主張感の違いを生み出しそれにより雰囲気を変えられます。
アウトラインとは、髪の外側の部分、横の刈上げのラインや上の束感のことを示します。例えば、インナーラインを大きく(前髪短め)アウトラインは小さく(全体的に短め)にする事によって男性的なイメージや爽やかなイメージが出ます。
また、インナーラインとアウトラインのバランスを大きく変えることにより、一般的に考えると、おかしな髪型になることがあります。逆に言えば、個性がでる髪型になります。

芸人さんはあえて「アンバランスな髪型」にする場合がある!!
似合わせには「コンプレックスをカバーする方法」や「特徴を活かす方法」があります。どちらの方法も輪郭やシルエットのバランスが、自分自身や見ている人に安心感を与えます。
逆に、輪郭やシルエットのバランスがとれていない「アンバランスな髪型」は、自分自身や見ている人に、不安定な印象を与える髪型です。その不安定な印象が、見ている人にインパクトを残す髪型でもあります。もし、友達や会社の人があえてアンバランスな髪型にしていると、インパクトがあり覚えやすいと思います。また、お笑い芸人さんは「キャラクター性を強くするため」や「印象を強く残すため」に、あえて「アンバランスな髪型」をする人が多い傾向があると言えます。
ヘアカラーでも輪郭を補正できる
ちなみに、カラーでも顔の形やおさまりを変える事が出来ます。例として、フェイスラインのトーンを暗い色味(黒等)にし、そこの部分以外の所を明るくすると、小顔効果が出たりします。しかし、社会人になると男性はヘアカラーが出来なくなる場合が多いので、補足として頭の隅に置いて頂くと、選択肢の幅が広がります。
輪郭によって似合う髪型は違う!!
今回は、顔の輪郭を4種類に分けてみましたが、細かく分けると「ハート型」や「洋梨型」など、たくさんの種類があります。その輪郭の特徴を「活かす」のか「カバーする」のかで、髪型が変わります。また、髪型によっては「輪郭」を強調することがあります。
ヘアカタログで髪型を探すときに、「髪質」や「髪の長さ」だけでなく、モデルさんの輪郭も注意して見てください。自分自身では「似合わないと考えている髪型」でも、意外と似合う髪型が発見できるかもしれませんよ。
🔑 顔型別 似合う髪型・NG髪型 早見表
| 顔型 | 似合う髪型 | 避けたい髪型 |
|---|---|---|
| 丸顔 | アップバング、ツーブロック、軽めマッシュ | 重たいマッシュ、横広がりスタイル |
| 面長 | 前髪ありマッシュ、七三分け、横流しスタイル | アップバング、モヒカン、センターパート |
| ホームベース型 | マッシュショート、ミディアムパーマ、ラウンド型 | フェードカット、シャープなストレートスタイル |
| 逆三角形型 | 前髪ありスタイル、ウェーブ系、軽めサイドパート | 額全開スタイル、トップ高すぎスタイル |
