「ツーブロック」という名前のヘアスタイルを、よく耳にしたり、街で見かけたりします。どのようなヘアスタイルが「ツーブロック」と呼ばれているかわかりますか?
一般的に「ツーブロック」というヘアスタイルは、頭頂部からこめかみまで長さを残し、こめかみから下の毛を刈り上げて短くし上の長さと下の長さの違いによって出来るヘアスタイルのことを言います。文章で表現するとわかりにくいかもしれませんね。
簡単にざっくり言いますと、耳の上の髪の毛やえりあしなどを他の毛とつなげずに短く刈っているスタイルのことです。
第一次の「ツーブロック」のブームは、1980年代中盤~1990年初頭に若者を中心に広がり、YMOのグループの方々がしていた「テクノカット+2ブロック+ボブ」が主なヘアスタイルでした。2011年頃から伊勢谷友介さん、小栗旬さんら等から広がり第二次ブームが到来しました。流行りは日々進化し繰り返しまわりまわっている事がわかります。
刈上げ部分の長さによる見え方の違い
皆さんは2ブロックをオーダーするときに刈上げの長さはどのように伝えていますか?
「短く刈り上げてほしい」と、一言でいいましても、人によって「短く」の感覚は違います。1番は写真で伝えることですが、その前にある程度「ツーブロックの刈上げ部分の長さの違いでどう雰囲気が変わるか?」を知っておくとオーダーするときに失敗が少なくなると思います。
ということで、今回はウィッグを使って「ツーブロックの刈上げ部分の長さの違いでどう雰囲気が変わるか?」を実験していきたいと思います!
実験内容は、上の部分の髪の長さは一切変えずに、下の刈上げ部分の長さを「9ミリ・6ミリ・3ミリ・2ミリ・0.8ミリ」と変えていって見え方がどのように変わっていくのかを見てみます。
<9ミリ>
正面から見たときにまだまだ厚みが残っているのがわかりますね。そして横から見たときにこちらはウィッグなのですこし透けて見えますが、実際に人で切ると地肌はもっと見えない感じになります。
<6ミリ>
サイドの毛量にもよりますが、「ツーブロック」のスタイルでバリカンを使う場合は、6ミリを基準に考えることが多いです。奇抜すぎず、残しすぎずの長さだと思います。
<3ミリ>
3ミリになってきますと6ミリにぐらべて一気に地肌が透けてきます。「夏場など暑い時期」や「髪がすぐ伸びる方」「2ブロックを少し際立たせたい方」などが、こちらの長さにされることが多いです。
<2ミリ>
2ミリと3ミリだけを比べると、この写真ではそこまで大きな違いはないように見えますが、人間の頭だと「刈上げ部分」と「上からかぶさる髪」の色の濃淡がかなりハッキリします。この1ミリの差でデザインはかなり変わります。
<0.8ミリ>
0.8ミリまで刈り上げると2ブロックの部分はかなり白くなります。ここまでの長さになると、かなり奇抜なスタイルになってきます。
ここまで、9㎜~0.8㎜まで長さを変えてみましたが、いかがでしょうか?
刈上げ部分がより短くなると、2ブロックが強調され、雰囲気がずいぶん変わります。
実際のサロンワークでは6㎜を基準に切ることが多く、デザインによっては2mm~6㎜のグラデーションで上の髪とのつながりを意識したりすることもあります。
また髪の毛は、一ヶ月約1cm~1.2cmぐらい伸びるので、短い方が次のカットまでの周期が伸びると思われがちですが、上の髪の長さとのバランスしだいでは、スタイルとしておかしくなるので、一概に短い方が良いとは限りません。
したいスタイルによって、スタイリストと相談し決めた方がカッコ良くなります。
2ブロックは基本的にスタイリング剤ありきのヘアスタイルです!!
いくらかっこいい2ブロックのスタイルでも、実はスタイリング剤を付けないと台無しになってしまいます。実際に見てみましょう。
トップのボリュームがなく、横のハリばかりが目立っています。
しかしワックスを付けてセットしてみるといかかでしょう??
こちらは、一切ハサミは入れていません。スタイリング剤を付けてセットしただけでこんなにも変わります。2ブロックというヘアスタイルにとって、スタイリングがいかに重要なのかが上の写真を見比べるだけでも分かると思います。
初めて2ブロックをされる方は、自分が普段「スタイリング剤を付けるのか、つけないのか」ということを、担当のスタイリストに伝えておくとことをオススメします。
男性の場合は特に、スタイリング剤を付けるかつけないかで「髪の量をどれくらい減らすか」が変わったり、その方の髪質やクセによって残す長さが変わってきますので、普段のセットが楽にできるようにするためにも、スタイリストに伝えておくことは重要だと思います。
この上の写真は、どんな寝方をしたらこんなに爆発するのだというくらい全体に広がっていますね。2ブロックをされている方の朝は大抵このような感じなのではないでしょうか?
こちらは、ジェルでツヤを出してセットしてみました。使うスタイリング剤の種類によって雰囲気が変わります。2ブロックにすると「上の髪と下の髪につながりがない」ので寝癖がついたり、セットしてないときに髪の爆発具合がハンパないです。なので、下を刈上げるタイプの2ブロックは「スタイリング剤ありき」として考えたほうが良いスタイルです。
ツーブロックで失敗しないために
これまで2ブロックについてお話させていただきましたが、2ブロックで失敗しないためのコツは「スタイリストとイメージの共有をしっかりする!」という事です。
ネットで2ブロックの画像を検索してもらってもわかるように、ひとくちに2ブロックと言っても色々な種類の2ブロックがあります。しっかり自分のイメージを伝えておかないと「思っていた2ブロックと違うー!」という事にもなりかねません。
自分のイメージを伝えるときに、一番簡単なのが「写真で伝える」ことです。このときに「刈上げ部分の厚みや色味」を伝えましょう。そして最後は普段のスタイリング剤の有無を伝えることです。
せっかくの2フロックスタイル、少しポイントを抑えるだけで理想のスタイルに近づけると思いますのでオーダーの際の参考にしてみてください。